写真とパンの日

卒業制作も終わり行動の制限がなくなった。
のでしばらく部屋の掃除やゲームに専念していたのだけど、そうだ展示に行こうと思いつく。展示といったらやっぱり写真だ、という事で自分の周辺で写真の展示に関ってる人の情報をざっと見てみたら三件くらいあったので自主的に朝九時に家を出て出かけた、健康的な休日。


■GR写真展

なんかGRデジタルで写真展というと安定した写真家が名機GRに仕事として媚を売るカメラ展という悪いイメージが密かにあったんだけど、このGR展は最近とても気になる芦立さんと満を持してカリスマ予備校講師を退任する小西さんが関ってるというので気にしていて、会場の写真を画像で見たらとても良さそうだったので行ってみたらやはりとても良かった。
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新御徒町から徒歩ですぐ近くの小島アートプラザは旧小島小学校跡を活用した施設の総称で芸大や色んなデザインの事務所に使われているらしい。中に入ってみると正に記憶の片隅にある古き良き小学校といった感じで木造の廊下がきぎきぎ鳴っていたり、白絹カーテンから光がぼわっと漏れていたり、「音楽準備室」のプレートが薄茶に古びて教室の窓縁に打ち捨てられていたりと学校フェチにとっては居るだけで濃密なノスタルジーエクスタシーを感じられる素晴らしい空間でした。日本橋ヨヲコが来たら絶対喜ぶだろう。この懐かしさは築地市場の回廊で感じた恍惚感と通じる。
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本来の使用目的としては必要性を無くしつつあるこういった場所を実用性をもって再利用する事は敢えて言うのが恥ずかしいくらい大切な事だと実感する。IID 世田谷ものづくり学校に行った時も同じ事を考えていたような。
写真の方は小沢剛さんやら曽我部昌史さんやらけっこう有名なアーティストが参加していてGRで何をするんだろうと身構えて行ったけど、いい感じに名機GRのある種権威的ともいえる重さを感じさせないような展示形式だと感じた。ざっくばらんというか。デジタルなんだしこれくらいがちょうど良いと思う。モニタ。DVD再生機の光。
そんな中でもモノクロでしっかり撮る人も居れば女の子ばっか撮る人もいるわけで。個人的に小西さんの写真がやはり一番気になってしまった。女の子、女の子、光、白トビのいい感じのブレ、女子高生、光、連続するイメージ。どれもまるで美大生が初めてデジカメや一眼レフを手にした時に無意識に撮ってしまう綺麗で素敵なイメージばかりだ。美大生の若手写真家はそうした綺麗な写真採集に大抵夢中になって、そして一年もしないうちにそうした写真を撮らなくなる。綺麗なだけじゃなくてもっと深い何かをえぐるような、デジタルでしかできないような、いや一眼でしか切り取れないような何かを、と追い求めてただ綺麗な写真を撮らなくなる。そういう時期の美大生の写真は恐ろしくつまらない写真ばかりだ。ていうか自分がそうだった。小西さんの写真はそういった葛藤を乗り越えてるのか無視しているのか知らないけど、越えた開き直りにも似た清清しさがあって超魅力的に感じた。だって女子高生も彼女(らしき人)も同じくらいきれいかっわいく撮るんだからたまったもんじゃない。うまくいえないけど小林のりお的デジタル写真とも違う気がする。ポップかー。とにかくずっと見ていた。

会場となっていた体育館も素晴らしかった。(クリックするとちょっとでかくなる)
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隣でガンガン建物の取り壊し作業が行われていたけどその音も完全に会場の一部になっていた、というのは肯定しすぎなんだろうか。以下に展示詳細のコピペを貼っておきます。

GR写真展

■参加作家
小沢剛/毛原大樹/小西俊也/坂口直也/椎木静寧/嶋田洋平/
曽我部昌史/冨井大裕/深沢浩司/藤林悠
■会期  2008 年2 月1 日(金)~2 月11 日(月/祝)
■開場時間  11 : 00 ~19 : 00
■会場  小島アートプラザ(別称/台東デザイナーズビレッジ)
〒111-0056 東京都台東区小島2-9-10
東京藝術大学・小島アートプラザ
コジマラジオ内
■観覧料 無料
■主催 Ueno Townart Museum(UTM)
(東京藝術大学と台東区が運営)
■企画 コジマラジオ/小島アートプロジェクト
http://kojimarajio.web.fc2.com/index.htm

優れたアーティストほどオタクである。
彼らは何かに関して興味関心を持ったとたんに、気が済むまで調べ尽くし、周囲にその情報を言いたくてしょうがなくなる。だから身を振り絞って作品を発表できるのです。
私たちはアーティストだからこそ、愛すべきGR の良さを知らせることができ
るし、それが何よりも嬉しいことだったりします。
そう!この展覧会で、それをいかんなく発揮することを誓います!



その後国分寺でDJぷりぷり君や映像学科三年生の面々と三月上旬にやる予定の展示の打ち合わせ。卒制の作品を外でも見せたいという思いで参加する気持ちだったんだけどやはり空間によって作品の形態は変わりそう。赤松ネロさんや中島興さんなどの映像学科メディアアート界隈の人達と一緒にやる予定だけど、正直ほとんど接点がなかったのでどういう形になるか想像ができない。ただ音によって自分の作品が何か影響されるなら楽しみだ。ネロさんの深海の天気ZAIMバージョンで見た時、旋律に近い感動を覚えた。あれはなんだったんだろう。
ぷりぷり君にらき☆すた関連のremixやニコニコ動画によるremix、同人音楽やDENPA!!!テクノウチさんやDJ SHARPNELの話をしたら予想以上に食いついてきてくれて嬉しかった。これは洗脳布教して脳が溶けるようなイベントをやってもらうしかない。


そのまま渋谷へ行って武蔵野美術大学映像学科4年小林ゼミ展「adieu」へ。
同期の人たちと色んな話をする中で踏んでくださいとばかりに床にロール紙でデシタル写真を大きく出力したのりおさんのハイローでローファイ(?な写真を見てこの人の写真に対する態度が変わってないのを確認する。
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結構駆け足になってしまったからゆっくり見れなかったけど、出力された多彩なデジタル写真というのはそれだけでけっこう好みだ。明らかにのりおさんのところで二年次にデジタル写真を教わったからこういう趣味になってしまったのだけど。自分が続けていたらどんな形でデジタル写真に挑んでいただろうなあと軽く夢想する。

会  期 … 2月5日(火)~ 2月10日(日)
時  間 … 11:00~19:00 (最終日は、17:00まで。)

■Memory of the White House

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※展示の公式サイト的なものが見当たらなかったのでDMを転載させていただきます。

大好きな写真家の池田 晶紀さんが参加している企画展示が恵比寿でやっていたのでアウェイだが単独オープニングパーティーに乗り込む。展示会場であるWHITE HOUSE(元マルタン・マルジェラ)は密集するくらい人がいっぱいだったがくぐりぬけてすぽっと抜けたところでゆっくり池田さんの写真を鑑賞する。子供をモチーフにした構成写真と言ってしまえば簡単に
説明できてしまうけど、陳腐な言葉になってしまうけど表情がすごくいいのだ。ただの無邪気さとかじゃなくてぞっとするくらいの口元というか肌が、配置、目線が大人への冷徹な、うまく言えない。
東京都写真美術館での展示でも見た時のある写真がいくつかあった。その中で二度目の邂逅をはたした好きな写真があって、これの大きなやつをいつか絶対買ってやると思った。小さいので七万…ちょっと財布をみてしまった。今一番欲しいものかもしれない。

今日は大量の刺激を受けたし他の人の作品も見てもう帰ろうかと思った時に今日一番の表現に帰りざまぶちあたる。
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一瞬腕のない人がフランスパンを義手にして踊り狂ってるのかと勘違いした。激しい動きときらびやかでごてごてと美しい姿と歌唱力と、そしてパン。パンを持った美女が歌って踊っている。ちょっと現実感がない。どうやらこの人もアーティストらしいが、なんなんだろう、すごくいい歌なのだ。底抜けに明るい調子の声なのに音なのになんかちょっと悲しいようなメロディで、でもパンなわけで。混乱した末に自分がこの人の表現に完全に惚れていたことに気付いた。なんというか、今日は浮気しっぱなしだ。とりあえずシャッターは切っておいた。
この方はトースト・ガールというかなりちゃんとした歌手だったみたいで、amazonに普通にCDが売っていた。品切れに近い状態で入手が難しいのもあるのが残念。パンを用いた有名な現代アーティストの方とはまったく異なるすごいパンの人だ。やばい
http://www.myspace.com/toastgirltoastgirl

他に稲葉まりさんのインスタレーションがちょっと考えさせられた。
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人や蝶の紙のシルエットをぶら下げて映像を投影するインスタレーションで映像がわりとメルヘンチックなイメージなんだけど、この作品に赤ちゃんがかなり積極的な反応を示していた。母親に抱えられて音や映像や投影されている紙や壁を興味深そうに見回して歓声をあげる。どういう仕組みになっているのか、この表現されている世界がどうなっているのか、すごく気にしている。映像インスタレーションってこんなに純粋に人を惹き付けることが可能なんだなあと感心してしまった。自分の作品ではまず無理だろう。赤ちゃんは。
というか今日は自分ではできない事をやっている人を見すぎて疲れた気がする。めちゃくちゃ心地よい創造に繋がる疲れだけど、毎日こんなんだったら死んでしまいそうだ。以下コピペ。明日あさってまで。

青木京太郎・池田昌紀・稲葉まり・HAMADARAKA・Golden Triangles

&CONCENT LAN

「Memory of the White House 」

消えゆく家とある家族をテーマにしたアーティスト6組の企画展

この度KANZAN移転に伴い、旧オフィスを利用した3日間限定の企画展を開催いたします。恵比寿南3-3-3。かつてはマルタン・マルジェラのショップとしても有名だった白い一軒家。春には取り壊される運命にあるこの「白い家」へのお別れの意味も含め、6組のアーティストたちが「架空の家族」をテーマに、父親、母親、子供たち、ペット、幽霊といった家族たちそれぞれを、部屋ごとに表現していく展覧会です。絵画、写真、映像、インスタレーション、そして家の取り壊しとともに消えてしまう壁画など、それぞれ異なる表現方法で、6つの視点から紡がれる3日かぎりの家族の物語です。

2008年2月8日(金)・9日(土)・10日(日)

Open 13:00 - 20:00

3 days only

場所:東京都渋谷区恵比寿南3-3-3


帰りに新宿のゲーマーズに寄ったら今日触れてきた作品群とはまったく異なる、同じ人間が創作しているとは思えない漫画やアニメの群に囲まれとても愉快な気分になった。両方に愛を注げる自分にしかできないことがあるはずだ、と妙に気合が入る。とりあえず四冊くらい買ってない新刊を買って満足した気分で帰ったら「24のひとみ」四巻は既に購入済みだったことに気付いた。
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by umelabo | 2008-02-09 04:07
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梅ラボ(http://umelabo.info/)のブログ跡地 現行はhttp://d.hatena.ne.jp/umelabo/
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